ガルバリウムの外壁・屋根ってどうなの?メリット・デメリット、特徴

ガルバリウムの外壁・屋根ってどうなの?メリット・デメリット、特徴

ガルバリウムの外壁・屋根はモダンでスタイリッシュ

ガルバリウムの外壁・屋根は見た目がスッキリと仕上がりモダンなデザインの家にぴったりな外壁・屋根です。ガルバリウムという名前を知らなくても、金属製の外壁・屋根材を使った家を見たことがあるかと思います。

ガルバリウム外壁・屋根の例

ガリバニウム外壁・屋根の家の例
木材と組み合わせればこのようにシンプルモダンな雰囲気を演出を演出できます。とても素敵です。

ガルバリウム外壁・屋根のメリット

このようにモダンさを演出できるガルバリウムの外壁・屋根ですが他にもメリットがあります。

  1. ガルバリウムは金属なのに錆びにくい
  2. ゆえに、ガルバリウムは金属製の外壁・屋根としては比較的寿命が長い(20~30年以上もつと言われています)
  3. 比較的断熱性が高い
  4. ガルバリウムを屋根や外壁に用いると軽いので耐震性が高い
  5. 加工しやすいので、様々な色を選ぶことができ多様な演出に対応できる

といったメリットがあります。5の「ガルバリウムは加工しやすいので、様々な色を選ぶことができ多様な演出に対応できる」というのは例えば、同じ素材でも以下のように多様な色を選ぶことができるということです。

ガルバリウム外壁・屋根の色

ガルバリウム外壁・屋根のデメリットとは

上記のようにモダンでおしゃれ、且つ耐久性があると言われているガリバニム外壁・屋根ですがデメリットもあります。主なデメリットとしては以下です。

  1. 薄くて軽いがゆえに雨音が聞こえるレベル
  2. 加えて、物(自転車など)が当たると凹みやすい
  3. 言っても金属なので熱くなりやすい(触るとやけどするかも)
  4. 加工しやすいがゆえに施工会社によって仕上がりに差がでやすい

といったところです。1、2の軽くて薄いがゆえに生じるデメリットに関しては、ウレタンフォームなどできちんと断熱すれば対策可能かと思います。とはいえ、よいところ場ばかりではないということですね。

ガルバリウムを外壁、屋根を用いた事例

ガルバリウムを外壁、屋根に用いることのデメリットを踏まえた上でも以下の事例のようなおしゃれな家を建てれるなら…と個人的には惹かれてしまいまいます笑

実際にガルバリウムを外壁、屋根に用いた事例をいくつかみてみましょう。

落ち着きのある家

ガルバリウム外壁・屋根の家1
こちらはガルバリウムと木材とのハイブリットで街を散歩していてよく見るような一般的なお家ですね。一番落ち着くかもしれません。

帰りたくなるような家

ガルバリウム外壁・屋根の家例2
こちらはガルバリウムメインのお家ですね。恵比寿や代官山などの高級住宅街を歩いているとこのようなお家を見ることがあります。こんなお家に帰りたい…笑

ガルバリウムを全面に活用したシンプルモダンな家

ガルバリウム外壁・屋根の家例3
ガルバリウムを全面につかったモダンシンプルなお家ですね。一階建てなので少し手狭かもしれませんがリーズナブルかつおしゃれで素敵ですね。

モード感ただよう家

ガルバリウム外壁・屋根の家例5
どこにいったら見つかるの?美術館?ってくらいモード感ある家ですね。こういうった奇抜な演出ができるのもガルバリウム外壁・屋根ならではかもしれません。

そもそもガルバリウムが外壁・屋根の材料として向いているのは?元素構造から深掘りしてみました。

なぜ上記のようなメリット・デメットがあるのか納得感を持つためにガルバリウムの歴史と素材特性を深掘りしてみました。

ガルバリウム素材は70年代にアメリカで開発された

金属鋼板の建材利用自体の歴史は古く、例えば江戸時代の城・神社仏閣などで目にする銅瓦にも使われていましたが一般家庭に使うには効果なものです。そんななかリーズナブルな金属素材としてガルバリウム鋼板は1972年にアメリカで開発されました。

ガルバリウムの特性

ガルバリウムの表面めっき層は、亜鉛とアルミニウムが混合した構成であり、この表面にガルバリウム鋼板の防錆性能があります。錆を防ぐ犠牲防食と不動態皮膜。ガルバリウム鋼板の耐食性は、亜鉛の持つ犠牲防食とアルミの不動態皮膜を合わせたハイブリッド式です。

ガルバリウムは耐久性の高いめっき鋼板

ガルバリウム鋼板はアルミ55%、亜鉛43.4%と、両者共に多く含むめっき層であるために、犠牲防食では亜鉛めっき鋼板、不導体被膜ではアルミめっき鋼板に劣るものの、「犠牲防食」と「不動態皮膜」が相乗効果を出すことで、極めて高い耐用年数と耐久性を実現しためっき鋼板なのです。

ガルバリウムの化学的特性

ガルバリウムは溶融55%アルミニウム(亜鉛合金めっき鋼板)として規定されています。亜鉛めっき鋼板は、めっき層に含まれる亜鉛が鉄よりもイオン化傾向が大きいため、水中などの腐食環境下において鉄よりも先に亜鉛が溶け出すことで、原板である鉄の腐食を防止することができるのです。

アルミニウム、亜鉛、珪素の合金により高い防食性を発揮する元素設計

ガルバリウムは、めっき金属として純亜鉛ではなくアルミニウムを55%+亜鉛を43.4%+珪素を1.6%で生成された合金を使用しています。

アルミニウムはめっき層表面に強固な不動態皮膜を形成して、めっき層を保護する役割があります。亜鉛含有量が低下することで犠牲防食性能は劣化するものの、アルミニウムの不動態皮膜と亜鉛腐食部の腐食生成物がめっき層の腐食進行を抑制するため、全体として高い防食性を発揮します。合金比率は、亜鉛の犠牲防食性能とアルミニウムの不動態保護性能のバランスで決められました。
ガルバリウム外壁

ガルバリウムは熱反射性能も優秀な構造

開発メーカーであるベスレヘムスチール社の実験によると、めっき皮膜の寿命は、塩害地域で約15年・工業都市や田園地帯で約25年以上との結果が出ています。表面はめっき合金の結晶粒による模様が視認できる大きさに発達しており、独特の光沢があります。こうした効果で、ガルバリウム鋼板は熱反射性能が70-75%と、通常の亜鉛めっき鋼板に比べて高くなっているのです。
ガルバリウムの元素構造
※ガルバリウムの元素構造

結論、ガルバリウムは外壁、屋根に向いている素材

かなり専門的な話でしたが、要するにガルバリウムは熱反射性能に強く、腐敗しづらいように元素設計された素材なので外壁、屋根に向いている素材なのです。

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