ベランダは防水対策が必須な場所
ベランダ・バルコニーの床は、紫外線や雨の影響を受けるため、定期的に補修や防水工事を行う必要があります。FRP・ウレタン・シート(塩化ビニール/ゴム)防水といった種類がありますが、それぞれのメリット・デメリットについて把握しておきたいところですよね。今回は、各防水工事の特徴や寿命、一戸建てのベランダ・バルコニーで工事する場合の費用相場について、ご紹介します。また、表面に塗装しているトップコートの塗り替え時期についても、あわせて確認しておきましょう。
ベランダのリフォームについてはこちらの記事で解説しております。
→「ベランダリフォームの必要性と注意点。リフォームの相場など。」
ベランダの防水工事が必要になる例
例えば、このような例があります。
1:防水下地部分に湿気が溜まりやすい構造だった
2:紫外線が当たりやすく内部湿気が熱膨張し膨れ、剥がれが発生した
3:土台基礎部のヒビ割れが多かったことから建物自体の動きも大きい
上記原因を解決するために、まずは1~3の解決策として防水下地部分からの湿気を逃がすこと。②の解決策として建物自体の動きが大きいことから防水下地が割れた際に、割れに追従出来る防水施工が必要となります。
ベランダの防水リフォームの費用相場
費用を見積もるには
1:トップコートの表面だけが劣化しているのか?
2:トップコート下の防水層から劣化しているのか?
という点が重要ですが、多くの場合が、表面だけの劣化でトップコートを塗るだけなので3~4万円で済みます。ただし、防水層からの補修になると7~10万円が相場となります。
方法としてはFRP防水等があります。FRP防水については以下で説明いたします。
ベランダ FRP防水のメンテナンス方法の5段階
そもそもFRPとは、
で、ガラス繊維などの強化材(補強材)で補強されたプラスチック、という意味です。
FRPは数々の優れた特性を持っており、例えば強度・耐水性・成型性が優れていることから、船舶、水槽、バスタブ、波板、自動車、屋根材等として広く使用されています。
FRP防水は、上記のような優れたFRPの特性を防水分野に応用したもので、防水層は軽量かつ強靭、耐熱性・耐食性・耐候性などに優れているという特長があります。FRP防水は、液状の不飽和ポリエステル樹脂に硬化剤を加えて混合し、この混合物をガラス繊維などの補強材と組み合わせて一体にした塗膜防水です。従って出来上がった防水層は、継ぎ目のないシームレスな層となり、優れた防水性能を発揮します。
もっと知りたい方はこちらの記事で→「FRP(Fiber Reinforced Plastics)って何?塗装・ペイントや防水に使うとどんな良いことがあるの?」
FRPを用いた具体的防水リフォームのパターン
ベランダのFRP防水のリフォームには、下記5パターンのリフォーム方法があります。
- 劣化が少なく補修不要の場合 → トップコートの塗り替え塗装工事
- 部分的に補修箇所がある場合 → FRPの部分貼り補修
- 部分的補修が全面にある場合 → FRPの防水層全面張り直し
- 防水の下地から改修する場合 → ベニヤ下地の改修とFRP防水の全面張り直し
- 雨漏りなどの改修を含む工事 → それぞれの目的に合わせた工事
※FRP防水リフォームの例